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東京銀座の産業医事務所 セントラルメディカルサポート

Column記事

2018.11.23

カサンドラ症候群について

皆さんは「カサンドラ症候群」という病態をご存知でしょうか?これは正式な病名ではありませんが、「自閉症スペクトラム(旧病名:アスペルガー症候群)の身近にいる家族や友人、職場の同僚等のサポーターが、コミュニケーション不全により心身に不調が生じる二次障害」を指す言葉です。

自閉症スペクトラムの人は「以心伝心が苦手」「漠然とした指示が理解できない」「場の空気を読めず不適切な言動をしてしまう」など、コミュニケーションに関連した様々な問題を認めます。一方で、本人は病識がないことが多く、コミュニケーション以外については標準的〜優れた能力を発揮することも少なくないことから、周囲の人が対応に苦慮することが少なくありません。典型的なカサンドラ症候群の問題は以下のようなものです。

・周囲の人が「コミュニケーションがうまくできないのは自分のせいでは?」と悩んでしまう。
・コミュニケーションのストレスから、周囲の人がメンタル不調になってしまう。
・外部から問題が見えにくいため、第三者の支援が受けにくい。

カサンドラ症候群の問題が生じると、本来サポーターとなるべき周囲の人が疲弊してしまい、結局は自閉症スペクトラムの人のおかれる環境も悪化することになります。サポーター自身も以下の点に気をつけ、自らの体調を守りつつ長期的なサポートを心がけましょう。

・コミュニケーションが上手くできなくても自分を責めない。
・本人の悪い点だけでなく良い点に着目し、「何ができないか」ではなく「何ができるか」を考える。
・コミュニケーションに困っていることを本人にも正直に伝え、どうすればいいか一緒に考える。
・問題を抱え込まず、早い段階から多くの人に相談して支援を増やす。

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